10.大規模水質特論 2020年09問

水質関係
製紙工場における水使用や排出負荷等の合理化に関する記述として,誤っているものはどれか。

 

⑴ 蒸解工程で生じた黒液の濃縮工程から発生する水蒸気の凝縮水は,洗浄工程で利用される。
⑵ 濃縮された黒液は回収ボイラーで燃焼され,大きなエネルギー源となるだけでなく,炉底から排出された溶融無機物は,漂白薬品として再生利用される。
⑶ 蒸解を均一にし,パルプの洗浄や酸素脱リグニンをより効果的にすることで,漂白工程へのリグニンなどの不純物の持ち込みを減らせば,漂白薬品の使用量や排水の汚濁負荷を減らすことができる。
⑷ パルプを低濃度のスラリーにしてワイヤーパートで脱水する抄紙工程では,発生したろ水(白水)が循環利用される他,余分な白水は白水回収装置に送られ,浮上分離等により抄紙原料が分離回収される。
⑸ 白水回収装置で原料回収後の水は,抄紙工程の各種希釈水として利用できる。

正解 (2)
⑵ 濃縮された黒液は回収ボイラーで燃焼され,大きなエネルギー源となるだけ でなく,炉底から排出された溶融無機物は,漂白薬品蒸解薬品として再生利用される。

 

新・公害防止の技術と法規2021(大規模水質特論)
Ⅴ.3.3 紙・パルプ (P-436~)

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