08汚水処理特論 2019年03問

水質関係
工場排水の処理において,清澄ろ過が採用されている理由として,誤っているものはどれか。

 

⑴ 清澄ろ過は,多様な工場排水に対して,沈殿,凝集沈殿,活性汚泥法などによる処理を経ることなく, 1 段で溶存物質の除去を完了できるため。
⑵ 活性汚泥法や凝集沈殿法では,沈降分離における懸濁物質の除去が不完全なため。
⑶ 清澄ろ過の目的は懸濁物質(SS)の除去であるが,SS は BOD,COD,有害物質でもあることが多く,SS の除去はこれらの削減にもなるため。
⑷ 活性炭吸着,イオン交換,逆浸透などの高度処理が必要な場合,これらに導入する排水は清澄であることが必要で,清澄ろ過がこの目的に利用できるため。
⑸ 工場内で水の循環再利用を進める際,清澄ろ過は化学的性質を変えずに SSの除去ができ,処理法として適する場合があるため。

正解 (1)
⑴ 清澄ろ過は,多様な工場排水に対して,沈殿,凝集沈殿,活性汚泥法などに よる処理を経ることなく(高濃度の浮遊物質を含む場合は凝集沈殿などの前処理が必要になる), 1 段で溶存物質の除去を完了できるため。

 

新・公害防止の技術と法規2021(汚水処理特論)
Ⅲ.4 汚水処理装置の維持管理(P-093~)

コメント