08汚水処理特論 2021年07問

水質関係
ナノろ過法と逆浸透法に関する記述として,誤っているものはどれか。

 

⑴ 逆浸透法は,水は透過するが,溶質はほとんど透過しない性質を持つ逆浸透膜(半透膜)を用いる膜処理法である。
⑵ U字型の管の途中に半透膜を設置し,その膜の左右に濃厚溶液と希薄溶液をそれぞれ注ぐと,浸透圧によって希薄溶液側から濃厚溶液側に水が移動して水位差が生じる。
⑶ U字型の管の途中に半透膜を設置し,その膜の左右に濃厚溶液と希薄溶液をそれぞれ注いだとき,濃厚溶液側に,ある一定以上の圧力をかけると,濃厚溶液側の水を,半透膜を透過して希薄溶液側に移動させることができる。
⑷ 実用化されている逆浸透膜には,酢酸セルロース,芳香族ポリアミド系などが用いられる。
⑸ ナノろ過法は,逆浸透膜より操作圧力が高くなるが,塩化ナトリウムの除去率を高めることができる。

 

正解 (5)
⑸ ナノろ過法は,逆浸透膜より操作圧力が高くなるが,塩化ナトリウムの除去 率を高める低い
膜分離法とは(使用する膜の孔径の大きさ、除去対象物質によって分類される)
下記の4種類に分類されます
・精密ろ過法  0.05nm~数μm程度の孔径、微細な懸濁粒子や最近の除去
・限外ろ過法  数nm程度の孔径、多糖類やたんぱく質のような水溶性の高分子物質の除去水は浸透するが物質は浸透しない性質の膜(逆浸透膜)
・ナノろ過法 逆浸透膜より操作圧力が高くが低い 塩化ナトリウムの除去 低分子有機物や金属イオンの回収など
・逆浸透法 海水の淡水化など

 

新・公害防止の技術と法規2021(汚水処理特論)
Ⅲ.2 膜分離表(P-051~)

 

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