01 公害総論 2020年14問

公害総論
ダイオキシン類問題に関する記述として,誤っているものはどれか。

 

⑴ ダイオキシン類の排出量については,ダイオキシン類対策特別措置法に基づいて削減目標が定められている。
⑵ ダイオキシン類の排出量の目録(排出インベントリー)によると,2017(平成29)年の排出量は,目標量を下回っており,目標を達成している。
⑶ ダイオキシン類は,複数の異性体の混合物として環境中に存在するので,それぞれの異性体の質量を合計して,全体としての毒性を表す。
⑷ POPs 条約では,PCB 等の物質の製造・使用・輸出入の原則禁止が求められている。
⑸ POPs 条約では,PCDDs 等の非意図的生成物の排出の削減及び廃絶が求められている。

 

正解 (3)
⑶ ダイオキシン類は,複数の異性体の混合物として環境中に存在するので,それぞれの異性体の質量を合計して毒性等価係数を乗じて,全体としての毒性を表す。

(1)POPsとは何か 
毒性が強く,残留性,生物蓄積性,長距離にわたる環境における移動の可能性,人の健康又は環境への悪影響を有する化学物質のこと(ダイオキシン類,PCB(ポリ塩化ビフェニル),DDT等)。(2)規制の必要性 POPsは,環境中に放出された際,偏西風やグラスホッパー現象(蒸発,凝結を繰り返し,徐々に極域へ移動する現象)等を通じて国境を移動するものと見られており,実際にPOPsの放出がなされていない地域である極域に生息するアザラシ等からもPOPsが検出されている。従って,POPsの国際規制を強化し,その環境への放出を防止することが必要である。(外務省のHPより)
 
新・公害防止の技術と法規2021(公害総論)
I.5 最近の環境問題(P-004.052.080に記載)

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